RIZIN階級一覧|体重別の区分と現在の王者を分かりやすく紹介

知識・ルール・用語集

「RIZINの試合を見たいけど、階級がたくさんあってよく分からない」「推しの選手がどの階級なのか知りたい」。そんなふうに思ったことはありませんか?

格闘技において「階級(体重制限)」は、試合の公平性を保つだけでなく、スピードやパワーといった試合の質を決定づける最も重要な要素です。

RIZINでは独自の階級設定があり、男子はフライ級からヘビー級まで、女子はスーパーアトム級を中心に熱い戦いが繰り広げられています。

この記事では、RIZINの全階級と体重リミット、そして現在その頂点に君臨する王者たちを一覧で分かりやすく解説します。これを知れば、次の大会観戦がもっと楽しくなるはずです。

RIZIN階級一覧と体重区分|MMAルールの基本構成

RIZINの階級は、基本的に体重の軽い順に設定されており、それぞれの階級に「リミット体重(上限)」が決められています。
選手たちは前日計量までにこの体重まで減量し、パスしなければ試合に出場できません(またはペナルティが科せられます)。
まずは、男子と女子の基本となる階級を見てみましょう。

男子の階級一覧(フライ級〜ヘビー級)

RIZINの男子部門は、軽量級から重量級まで幅広く設定されています。
特に日本人が世界で活躍しやすい「軽量級(フライ〜フェザー)」の層が厚いのが特徴です。

階級名 リミット体重 特徴
フライ級 57.0kg 最軽量。圧倒的なスピードと手数が魅力
バンタム級 61.0kg RIZINで最も選手層が厚い「黄金の階級」
フェザー級 66.0kg パワーとスピードが両立する激戦区
ライト級 71.0kg 世界標準の激戦区。フィジカルが強力
ウェルター級 77.0kg 日本人離れしたパワーを持つ選手が集う
ミドル級 83.9kg 一撃必殺の破壊力が増す重量級
ライトヘビー級 93.0kg 国際戦が中心となる大型選手の階級
ヘビー級 120.0kg 規格外の迫力。倒し合いが基本

女子の階級一覧(スーパーアトム級など)

女子格闘技において、RIZINは世界的に見てもユニークな階級設定を行っています。
特に「スーパーアトム級」はRIZIN女子の代名詞とも言える階級です。

女子スーパーアトム級(49.0kg)
一般的なMMAの「アトム級(47.6kg)」と「ストロー級(52.2kg)」の中間にあたる、RIZIN独自の階級です。
日本人の体格に最も適していると言われ、世界中から強豪が集まる最も華やかな部門です。

契約体重(キャッチウェイト)とは何か

RIZINでは、正規の階級以外に「契約体重(キャッチウェイト)」で試合が組まれることがよくあります。
これは、「68.0kg契約」のように、両選手の合意に基づいてその試合限定の体重を設定するものです。
「階級が違う選手同士のドリームマッチ」や「急なオファーでの参戦」などの場合に採用され、ファンにとっては普段見られない対戦が見られるチャンスでもあります。

各階級の特徴と見どころ|軽量級から重量級まで

体重が数キロ違うだけで、試合の展開や選手の動きは全く別物になります。
ここでは、各階級帯ごとの試合の特徴や、観戦する際のポイントを紹介します。

軽量級(フライ級・バンタム級)のスピードと技術

57.0kg〜61.0kgのこのエリアは、まさに「瞬き厳禁」の世界です。
軽量級の選手は動きが非常に速く、パンチやキックの回転数(手数)が多いのが特徴です。
また、タックルに入ってからの攻防(スクランブル)も目まぐるしく展開し、高度な寝技の技術合戦が見られます。
RIZINの歴史を支えてきた堀口恭司選手や朝倉海選手などが活躍したこの階級は、日本人が世界トップレベルと互角に渡り合える、最も熱気のあるゾーンです。

中量級(フェザー級・ライト級)のバランスと破壊力

66.0kg〜71.0kgの階級は、スピードに加え「一撃で倒すパワー」が加わります。
フェザー級は、朝倉未来選手や斎藤裕選手、クレベル・コイケ選手らが激闘を繰り広げ、RIZINの人気を爆発させた階級です。
ライト級になると、骨格が一回り大きくなり、外国人選手の参戦も増えてきます。
打撃の重さが画面越しにも伝わるようになり、KO決着も多くなるため、格闘技初心者にも非常に分かりやすい迫力があります。

重量級(ウェルター級以上)の圧倒的なパワー

77.0kg以上の世界は、まさに「怪獣大戦争」です。
このクラスになると、細かい技術以上にフィジカルの強さが勝敗を分けます。
一発のパンチが当たれば試合が終わる緊張感があり、ヘビー級(120kg以下)では、100kgを超える巨漢同士がぶつかる音が会場に響き渡ります。
日本人の層は薄くなりますが、スダリオ剛選手のような力士出身のファイターなどが、そのポテンシャルを発揮する舞台となっています。

RIZIN現在の王者一覧|階級を支配するチャンピオンたち

2025年現在、RIZINのリングでベルトを巻いている王者たちを紹介します。
王者は「最強の証」であると同時に、他団体からの刺客を迎え撃つ「RIZINの門番」でもあります。

男子部門の現王者(2025年最新情報)

RIZINのベルトは流動的ですが、現在の主要階級の王者は以下の通りです。
特にフェザー級とバンタム級は激戦区であり、王者の交代劇もドラマチックです。

【フェザー級王者】ラジャブアリ・シェイドゥラエフ
キルギス出身の圧倒的なフィジカルを持つグラップラー。圧倒的な強さでトーナメントを勝ち上がり、前王者たちを退けて頂点に立ちました。

【バンタム級王者】井上直樹
スピードとテクニックを兼ね備えた天才肌のファイター。元UFCファイターとしての実力を遺憾なく発揮し、激戦のバンタム級を制しました。

【ライト級王者】ホベルト・サトシ・ソウザ
「ボンサイ柔術」の魂を受け継ぐ寝技のスペシャリスト。数々の強豪を三角絞めや腕十字で仕留め、長期政権を築いています。

※フライ級について
初代王者の堀口恭司選手以降、状況が変動していますが、現在は王座が空位となっているか、グランプリ等で新たな動きが模索されている状況です。

女子部門の現王者

女子部門は、やはりスーパーアトム級が中心です。
圧倒的な強さを誇る女王が君臨しています。

【女子スーパーアトム級王者】伊澤星花
レスリングと柔道をバックボーンに持ち、デビューから無敗のまま王者に駆け上がった「超新星」。
極めの強さと尽きないスタミナで絶対王者として君臨しています。

タイトルマッチのルールと挑戦権

RIZINのタイトルマッチは、通常のワンマッチ(5分3ラウンド)とは異なり、ルールが厳格化されます。
基本的には「5分 3ラウンド」で行われますが、優勝決定戦やグランプリ決勝などでは特別な規定が設けられることもあります。
王座への挑戦権は、明確なランキング制度がないRIZINでは、連勝記録やインパクトのある勝ち方、ファンからの支持などを総合的に判断して主催者が決定します。
そのため、たった1試合の勝利で一気にタイトル戦線へ浮上する「下克上」が起こりやすいのもRIZINの魅力です。

RIZINと他団体(UFC・ボクシング)の階級比較

「RIZINのバンタム級と、ボクシングのバンタム級は同じ?」と疑問に思う方も多いでしょう。
実は、競技や団体によって同じ階級名でも体重が異なります。
ここでは、世界最高峰のMMA団体「UFC」やボクシングとの違いを比較します。

UFC(ユニファイドルール)との体重差

世界標準であるUFC(ユニファイドルール)は「ポンド(lb)」を基準にしています。
一方、RIZINは「キログラム(kg)」基準です。
微妙な誤差はありますが、主要な階級はほぼ同じ水準に合わせてあります。

階級名 RIZIN UFC (参考値)
フライ級 57.0kg 56.7kg (125lb)
バンタム級 61.0kg 61.2kg (135lb)
フェザー級 66.0kg 65.8kg (145lb)
ライト級 71.0kg 70.3kg (155lb)

RIZINの方が数百グラムほどリミットが重いケースが多いですが、実質的にはほぼ同じ感覚で選手の移動が可能です。
ただし、女子に関してはUFCには「ストロー級(52.2kg)」と「アトム級(なし)」の区分けがあるため、RIZINの「スーパーアトム級(49.0kg)」は独自の激戦区となっています。

ボクシングの細かい階級分けとの違い

ボクシングは非常に細かく階級が分かれています。
例えば、ボクシングのバンタム級は約53.5kgですが、RIZINのバンタム級は61.0kgです。
同じ「バンタム級」という名前でも、RIZIN(MMA)の方が7kg以上重い設定になっています。
これは、MMAがキックやタックルなど全身を使う競技であり、あまりに細かく体重を分けると選手層が分散してしまうためです。
ボクシングから転向してくる選手は、名前ではなく実際の「体重」を見て階級を選ぶ必要があります。

水抜き減量と計量ルールの特徴

RIZINの計量は通常「試合の前日」に行われます。
これにより、選手は計量後に水分と食事を摂ってリカバリー(回復)することができます。
多くの選手は、計量時にはリミットギリギリまで体内の水分を抜く「水抜き」を行い、翌日の試合時には数キロ体重が戻った状態で戦います。
ONE Championshipのように「水抜き禁止(尿比重検査あり)」の団体とは異なり、RIZINではリカバリー能力も戦略の一部とされています。

RIZINキックボクシング・立ち技ルールの階級事情

RIZINではMMA(総合格闘技)だけでなく、キックボクシングの試合も組まれます。
かつては那須川天心選手や皇治選手らが盛り上げたこの部門にも、独自のルールがあります。

キックルールの主な階級設定

RIZINのキックボクシングには、MMAほど固定された王座(ベルト)があるわけではありません。
多くの場合、K-1やRISEなどの団体と同様の体重設定(55kg、57.5kg、61kgなど)や、両者の話し合いによる契約体重で試合が組まれます。
トーナメント開催時などは「◯◯kgトーナメント」としてその都度設定されるのが一般的です。

オープンフィンガーグローブ(OFG)マッチの階級

近年注目を集めているのが、MMAで使用する薄いグローブ(OFG)を着用して行う立ち技の試合です。
YA-MAN選手らが火付け役となり、通常のボクシンググローブよりも「倒れやすい」「スリリング」な試合展開が大人気です。
このルールでも、特定の階級というよりは、61kg級や66kg級など、MMAの階級区分をベースに試合が組まれることが多くなっています。

まとめ:RIZIN階級一覧を理解して観戦をもっと楽しもう

RIZINの階級について、一覧表や王者の情報、他競技との違いを解説しました。
最後に要点を振り返りましょう。

【記事のポイント】
・RIZIN男子はフライ級(57kg)〜ヘビー級(120kg)までの階級がある。
・最も選手層が厚いのはバンタム級(61kg)とフェザー級(66kg)
・女子は独自のスーパーアトム級(49kg)が世界最高峰のレベル。
契約体重(キャッチウェイト)での特別マッチも頻繁に行われる。
・ボクシングの同名階級よりもMMAの方が体重設定は重い。

階級を知ることで、「この選手は前より体を大きくしてパワーアップしたな」とか、「階級を下げてスピード重視にしたんだな」といった深い見方ができるようになります。
現在の王者、井上直樹選手やサトシ・ソウザ選手、伊澤星花選手らが今後どのような防衛ロードを歩むのか、そしてどの選手がその首を狙うのか。
ぜひ推しの選手や階級を見つけて、RIZINの熱い戦いを応援してください!

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