鈴木千裕の身長は173cm！強さの秘密やライバルとの体格差を徹底解説

「稲妻」のような強烈な打撃でRIZINのリングを沸かせる鈴木千裕選手。彼が巨大な外国人選手や強豪たちを次々とマットに沈める姿を見て、「鈴木千裕の身長はどれくらいなんだろう？」「意外と小柄に見えるけれど、なぜあんなにパンチ力があるの？」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、鈴木千裕選手の身長173cmという数字が持つ意味や、身長を補って余りある「規格外のフィジカル」、そしてライバルたちとの体格比較について詳しくご紹介します。身長というデータから、彼の強さの秘密を紐解いていきましょう。

鈴木千裕の身長と公式プロフィールをチェック

まずは、鈴木千裕選手の公式に発表されている身長や体重、そして基本となるプロフィール情報を確認していきましょう。数字を見ることで、彼の体格のベースが見えてきます。

公式発表されている身長と体重

RIZINの公式サイトや選手名鑑などのデータによると、鈴木千裕選手の身長は173cmです。
これは日本人男性の20代〜30代の平均身長（約171cm〜172cm）とほぼ同じか、わずかに高いくらいの数値です。格闘家として決して「大柄」な部類ではなく、街中にいても自然に溶け込むような標準的な背の高さと言えるでしょう。

また、試合時の契約体重である「フェザー級」のリミットは66.0kgです。
しかし、これはあくまで計量時の数字であり、試合当日はリカバリーによって体重を大きく戻しています。彼のファイトスタイルを支えているのは、この身長173cmというフレームの中に詰め込まれた、密度に高い筋肉量です。単なる数字以上の圧力が、彼の体には宿っています。

年齢や出身地などの基本情報

鈴木千裕選手は1999年5月14日生まれ。東京都の出身です。
彼の体格や身体能力を語る上で欠かせないのが、そのルーツです。ペルー人の父親と日本人の母親を持つハーフであり、幼少期から並外れた身体能力を発揮していました。

特に「ママ」と呼ばれるお母さんのエピソードはファンの間でも有名で、非常に明るくパワフルな家庭環境で育ったことが知られています。南米の血を引く強靭なバネと、日本で培った武道の精神が融合し、現在の「鈴木千裕」というファイターが形成されました。

所属ジムと格闘技のバックボーン

現在、鈴木千裕選手は「クロスポイント吉祥寺」に所属しています。
このジムは「ムエタイ」や「キックボクシング」の名門として知られ、数多くの王者を輩出してきました。鈴木選手自身も、3歳から伝統派空手を始め、その後キックボクシングとMMA（総合格闘技）の「二刀流」に挑戦するという、非常に珍しいキャリアを歩んでいます。

身長173cmという体格で、立ち技の打撃とMMAの組み技の両方に対応するのは容易ではありません。しかし、クロスポイント吉祥寺での激しいトレーニングにより、彼は身長のハンデを感じさせない、むしろそれを武器にするような戦い方を確立しました。彼の代名詞である「ブン回し」フックも、このジムで磨かれた強靭な土台があってこそ輝くのです。

RIZINフェザー級における173cmという身長の優位性

格闘技において「身長が高い方が有利」と言われることがありますが、必ずしもそうとは限りません。鈴木千裕選手の173cmという身長は、RIZINフェザー級戦線においてどのような意味を持つのでしょうか。

フェザー級（66kg）の平均身長との比較

RIZINフェザー級（66kg）で活躍する選手の平均身長は、おおよそ175cm〜178cm前後と言われています。
例えば、同階級のトップ選手たちは170cm台後半の選手が多く、中には180cm近い長身の選手もいます。そう比較すると、173cmの鈴木千裕選手は、フェザー級の中では「やや小柄」な部類に入ります。

一般的には、身長が低いと相手を見上げることになり、打撃の距離が遠くなるため不利とされます。しかし、鈴木選手はこの「低さ」をマイナスではなく、相手の懐（ふところ）に飛び込むためのプラス要素に変えています。自分より背の高い相手に対して、下から突き上げるような打撃は非常に見えにくく、KOを量産する要因の一つとなっています。

リーチの長さと身長のバランス

身長とともに重要なデータが「リーチ（両手を広げた長さ）」です。
鈴木千裕選手のリーチは177cmと公表されており、身長（173cm）よりも4cmほど長くなっています。一般的に、身長とリーチはほぼ同じ長さになる人が多いため、彼は「身長の割に腕が長い」という身体的特徴を持っています。

この「プラス4cm」のリーチ差は、打撃戦において大きな武器になります。
小柄だと思って油断した相手に対し、予想よりも遠い間合いからパンチが届くため、相手は距離感を誤りやすくなります。さらに、彼のパンチは踏み込みのスピードが凄まじいため、リーチの数字以上に「遠くから飛んでくる」感覚を対戦相手に与えているはずです。

重心を低くすることのメリット

身長173cmであることは、物理的に「重心が低い」というメリットを生みます。
総合格闘技（MMA）において、重心の低さは「テイクダウン（タックル）への防御力」に直結します。背の高い選手は重心が高くなりやすく、足元に入られた時にバランスを崩しやすい傾向がありますが、鈴木選手のようなガッチリとした体型の選手は、腰が重く、倒されにくいという特性があります。

特に、タックルを切ってからの打撃や、相手がタックルに来たところに合わせる打撃において、この安定した重心が大いに役立ちます。大柄な選手が彼を倒そうとしても、まるで岩のような安定感に阻まれ、結果としてスタンドの打撃戦に付き合わざるを得なくなるのです。

小柄な体格を生かしたインファイト戦術

鈴木千裕選手の真骨頂は、至近距離での打ち合い（インファイト）です。
身長が低い選手が長身の選手と戦う場合、遠い距離で戦い続けると不利になります。そのため、鈴木選手は恐れずに相手の懐深くへと飛び込みます。

一度インファイトの距離に入ってしまえば、長身の選手は腕を折りたたまなければならず、十分な威力のパンチが打てなくなります。一方で、小柄な鈴木選手はその距離こそが「フルスイング」できる最適なレンジとなります。
被弾するリスクを背負いながらも前に出る「稲妻」のような突進力は、この身長差を逆手に取った、非常に理にかなった戦術なのです。

身長を感じさせない圧倒的な筋肉量とフィジカル

「鈴木千裕選手が大きく見える」と言われる最大の理由は、その圧倒的な筋肉量にあります。身長173cmのフレームに搭載されたエンジンの大きさについて深掘りします。

「剛腕」を生み出す背中の筋肉

鈴木選手の体を後ろから見ると、その凄まじさがよくわかります。
僧帽筋から広背筋にかけての盛り上がりは尋常ではなく、ファンの間では「背中に鬼がいる」「ゴリラのよう」と形容されることもあります。この分厚い背中の筋肉こそが、相手を一撃で失神させる「剛腕」の源です。

パンチ力は腕の太さだけでなく、背中や腰の回転力から生まれます。
彼は身長こそ平均的ですが、上半身の厚みと筋肉量はヘビー級並みのポテンシャルを秘めています。この背中の筋肉がゴムのように収縮し、弾けることで、173cmの体からは想像もつかない破壊力のフックが放たれるのです。

減量幅とリカバリーによる体重差

現在のフェザー級（66kg）は、鈴木選手にとって「適正階級」と言われていますが、過去には苦い経験もありました。
かつてはフライ級（56.7kg）で試合をしようとして、過酷な減量により計量失敗（体重超過）をしてしまったことがあります。当時の彼は、成長期と共に骨格や筋肉量が増加しており、身長173cmで50kg台まで落とすのは物理的に限界を超えていました。

現在は66kg級に上げたことで、無理な減量から解放され、本来のパワーを発揮できるようになりました。試合当日のリカバリー（体重戻し）では、おそらく70kg台後半まで戻っていると考えられ、対戦相手と向かい合った時には体重差以上の圧力を感じさせています。

【メモ】
フライ級時代の失敗は、今の強さを作るための重要な転機でした。自身の骨格と筋肉量に合った階級を選んだことが、現在の快進撃に繋がっています。

通常体重（普段の体重）はどれくらい？

試合がない時期の「通常体重」は、70kg台後半から80kg近くあるのではないかと推測されています。
身長173cmで体重が80kg近くあると仮定すると、それは脂肪ではなく筋肉の塊であることを意味します。BMIなどの数値で見れば「肥満」に分類される数値かもしれませんが、アスリートとしては理想的な「筋骨隆々」の体型です。

普段から重い体重を支えて動いているため、減量して体が軽くなった試合当日は、爆発的なスピードが生まれます。この「重さ」と「速さ」の両立が、彼の打撃を特別なものにしています。

他の選手との体格差を覆すパワーの源

なぜ鈴木選手は、自分より大きな選手をパワーで圧倒できるのでしょうか。
その秘密は「瞬発力」を生み出すトレーニングと、持って生まれた身体の強さにあります。彼はウエイトトレーニングでも非常に重い重量を扱いますが、単に重いものを持ち上げるだけでなく、それを「速く」動かすトレーニングを重視しています。

また、ペルーの血を引く身体的なバネも大きな要素です。筋肉の質が日本人離れしており、一度の打撃に乗るインパクトの強さが違います。体格差をテクニックで埋めるのではなく、「パワーでねじ伏せる」ことができるのは、この規格外のフィジカルベースがあるからこそです。

ライバル選手たちとの身長・体格比較

RIZINフェザー級のトップ戦線には、個性豊かなファイターたちが揃っています。鈴木千裕選手とライバルたちとの身長差を具体的に比較してみましょう。

クレベル・コイケ選手との身長差

RIZINフェザー級の絶対的な強者、クレベル・コイケ選手の身長は178cmです。
鈴木選手とは約5cmの身長差があります。クレベル選手は手足が非常に長く、その長い手足を絡みつかせるような柔術テクニックを得意としています。

対戦時の構図としては、「長身で寝技が得意なクレベル選手」対「小柄で打撃が得意な鈴木選手」という明確なコントラストが生まれます。鈴木選手にとって、この5cmの差と長い手足は脅威ですが、懐に入ってしまえば長い手足が邪魔になるという弱点も突くことができます。

平本蓮選手や朝倉未来選手との比較

ファンからの注目度が高いライバルたちとも比較してみましょう。

こうして見ると、フェザー級の人気選手たちは鈴木選手より少し高いか、同じくらいの選手が多いことがわかります。

パトリシオ・ピットブル選手との比較

「世界最強」の一角とされるパトリシオ・ピットブル選手（ベラトール王者）の身長は、約165cm〜167cmとされています。
実は、鈴木千裕選手よりもさらに小柄なのです。しかし、パトリシオ選手もまた、強烈な爆発力と回転力で世界を制してきました。

鈴木選手がパトリシオ選手に勝利した試合は、「小柄なファイター同士」の超高速バトルでした。自分より背の低い相手と戦う際、鈴木選手は普段のように潜り込むのではなく、上からの圧力も使いながら戦うという、器用な一面も見せました。

ヴガール・ケラモフ選手との体格差

アゼルバイジャンの強豪、ヴガール・ケラモフ選手の身長は167cmです。
ケラモフ選手も鈴木選手より低い身長ですが、横幅と筋肉量は鈴木選手に匹敵、あるいはそれ以上のものを持っています。アゼルバイジャン大会でのタイトルマッチでは、鈴木選手が下からのカカト落とし（蹴り上げ）でKO勝利を収めましたが、両者ともに「低重心・高出力」のパワーファイター同士という共通点がありました。

兄・鈴木宙樹との身長差と兄弟の絆

鈴木千裕選手を語る上で、実の兄である鈴木宙樹（ひろき）選手の存在は欠かせません。兄弟の体格差についても触れておきましょう。

兄・宙樹選手の身長と階級

兄の鈴木宙樹選手の身長は175cmです。
弟の千裕選手（173cm）よりも2cmほど高く、兄弟で並ぶと兄の方がわずかにスラッとして見えます。宙樹選手は元々キックボクシング（REBELS王者など）で活躍していましたが、主戦場としていた階級は60kg〜62.5kg前後が多く、弟よりも軽量級で戦うことが多かったです。

つまり、「身長は兄の方が高いが、体の厚みと体重は弟の方がある」という関係性です。兄はスピードとテクニック、弟はパワーと爆発力、といった特徴の違いが体格にも表れています。

兄弟でのトレーニング風景と体格の違い

YouTubeなどで公開される兄弟のトレーニング映像を見ると、二人の体格の違いがよく分かります。
兄の宙樹選手はリーチを活かした綺麗な打撃フォームを持つのに対し、弟の千裕選手は体幹の太さを活かした重い打撃を放ちます。しかし、お互いに足りない部分を補い合い、アドバイスし合うことで、兄弟そろって強くなっています。

「怪物くん」と呼ばれる兄の存在

実は、格闘技界では兄の宙樹選手も「怪物」と呼ばれるほどの実力者です。かつては弟の千裕選手が「宙樹の弟」と呼ばれることが多かったのですが、現在では千裕選手の活躍により、兄が「千裕の兄」と呼ばれることも増えました。
しかし、兄弟仲は非常に良く、千裕選手のセコンドには必ずと言っていいほど兄の姿があります。兄の冷静な分析と、弟の野生的な勘が合わさることで、チーム鈴木は最強の布陣となります。

鈴木千裕の身長まとめ：体格を超越した強さ

ここまで、鈴木千裕選手の身長や体格について詳しく解説してきました。最後に記事のポイントを振り返ります。

鈴木千裕選手の魅力は、173cmという決して大きくはない体を、鍛え抜かれた筋肉と不屈の精神で「最強の武器」に変えている点にあります。
「体が小さいから勝てない」という常識を覆し、大男たちをなぎ倒していくその姿は、見る人に勇気を与えてくれます。これからも、その稲妻のような拳で、世界中のファンを驚かせ続けてくれることでしょう。